私は約6年間続けていた営業職を辞めて、今はマーケティング職として仕事をしています。
今回は、転職活動の際の最初の難関とも言える”職務経歴書”の対策についてまとめました。
そもそも通常の同業種・同職種の転職活動でも、職務経歴書を書き上げることは一苦労ですが、特に職種を変えるキャリアチェンジ転職の場合には、より一層の工夫が必要となってきます。
私自身も採用する側で、職務経歴書のチェック・面接による選考を経験していますので、採用する側の視点も交えて説明していきたいと思います
Contents
合格する職務経歴書の書き方のコツ
職務経歴書を書く時にまず意識すべきことは、“採用を決めてもらう”ために書くのではなく、“選考に落とされないため”に書くということです。
もう少し噛み砕くと、「あなたのことを総合的に判断して、採用を決める」資料ではなく、「あなたを部分的に見て、次の採用ステップに進める資料」ということ。
同じように思うかもしれませんが、実は目的はかなり異なります。
当然、書く内容も変わってきますので注意が必要です。

職務経歴書が使用される場面
私自身も採用する側の人間として書類選考・面接官を経験していますが、職務経歴書が最も重要な意味を持つシーンは一次面接前の応募者の絞り込みです。
多くの人が入社したいと思うような人気企業では、当然数多くの入社希望者がいますので、全員に会うことは時間的にできません。
そのため、採用する企業側は、面接による選考に進んでもらう応募者を絞り込むために、履歴書と職務経歴書を活用しています。
もちろん、一次面接以降の最終面接まで「職務経歴書」は添付されて参照されていきますが、第二次面接以降の選考において重視されるのは、書類よりも面接の結果・実際に会って話をした印象値です。
職務経歴書では何を見られるのか?
職務経歴書をチェックする担当者は大きく2つのことを考えています。
担当者の視点
入社可能性のある人を落としたくない
入社可能性のない人を選考に進ませたくない
これも同じように見えて、判断基準は微妙に異なります。
落とせない理由・会いたくなる理由を作っているか?
落とされないためには、面接官の興味を引くポイントをアピールすることが重要です。
ココがポイント
落としにくい実績・経験・スキル
関連資格・注目分野や競合商材の経験
会いたくなるような特徴的な経験
○○の受賞経験、体育会の実績など
人気企業の場合は、担当者は大量の職務経歴書を読むことになるので、総合力の高さよりキラリと光る一点突破できる個性の方が目を引きやすいです。
「未経験」というハンデを克服するだけの、会いたくなる理由を探して効果的にアピールしましょう。
自分のアピールポイントがわからない!という人は、こちらの記事で転職活動の全体戦略を紹介しているので合わせてご覧ください。
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採用側も「人を見る目がない」と思われたくない
会社によって状況は違いますが、書類選考をする人より面接をする人の方が役職が高いことが多々あります。
そんなときに書類選考をする人が考えているのは「なんでこんな人通したの?見る目がないね」と言われたくないということです。
自分の人を見極める能力が評価されているので、書類選考担当者は転職者とは違うプレッシャーがかかっているものです。
「なぜ、この人を通したの?」と問われたときに、「○○というところがあったからです」と人に伝えやすい理由を職務経歴書に盛り込むことが選考を通過するためのポイントになります。
このときにも、一点突破のキラリと光る理由の方が、通す側は説明がしやすいものです。
弱者の戦略は差別化戦略が基本
異職種にチャレンジするキャリアチェンジ転職は基本的に、通常より不利な状態からのスタートです。
実務経験の豊富な他の転職希望者たちに対して、総合力で真っ向勝負するのは分が悪いでしょう。
弱者の戦略はいかに他の転職者との違いを際立たせて勝負するかという差別化戦略を取ることが基本です。

未経験の職種における自己PRの方法
ここからはいよいよ職務経歴書に何を書けばいいのか、つまり自分をどう売り込んでいくのかという核心部分に言及していきます。
ココがポイント
企業が求める人物像の要素に該当
他の転職者に対して優位性がある
自分が得意・好きである
今の仕事との共通点を見つける
書き方として意識することは、希望職種にフィットするように自分の経験を”切り取る”ことです。
キャリアチェンジ転職では、これまで未経験の職種に応募することになります。
重要なことは、職種は違うからといってキャリアをゼロからやり直すのではなく、今まで培ってきた経験の中で新しい職種に活かせるものをすくい上げて、キャリアを積み上げていく感覚です。
その際の最初のステップとして、現在の職種の仕事をタスクやプロセスに細かく分解してみることをおすすめします。
一つの職種は複数のタスクの集合体でできています。
職種をひとかたまりで捉えるのではなく、細分化して考えてみると、必ず応募する職種で活かせる経験が見つかるはずです。
それを具体的に特定し、拾い集めていくことで、職務経歴書にまとめていきます。

キャリアチェンジ転職特有のポイント
しっかりと分析した上で、自分の差別化ポイントを設定しアピールすることが基本的な考え方ですが、キャリアチェンジ転職ならではのもう一工夫を紹介しましょう。
それは「職務経験がない」こと弱点をカバーするという発想です。
基本的には、自分の強みで勝負することが重要ですが、弱点をカバーし“断られる理由”を少しでも消す工夫も合わせて必要となります。
弱点を補強するファクトを用意することで、少しでも選考突破率を上げることを狙いとします。
対象企業や応募する職種によって異なるので一概には言えませんが、下記のようなものが例としてあげられます。
弱点をカバーするファクトの例
専門的な資格の取得
TOEICなど汎用性の高い資格の取得
専門的な知識を得るために通ったスクールなどの実績
社内ボランティアによる希望職種の疑似経験
社外活動による希望職種の疑似経験
こちらの記事でもそれぞれのファクトの作り方について具体的に紹介していますので合わせてごらんください。
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未経験職種の合格率を上げる方法
キャリアチェンジ転職をするにあたり「職務経験がない」というファクトはどうやっても覆しきれない弱点になります。
上記で紹介したのは、弱点をカバーするための職務経歴書の書き方の工夫になりますが、視点を一つ上げると弱点を補う強力な別の武器を発見することができます。
それは、職務経歴書の“外”で自分のアピールする、つまり職務経歴書の提出の際に合わせて、口頭で自分のことを推薦してもらうという戦略です。
そんなことできるの?と思った方もいるかもしれませんが、転職エージェントを使うことで実現できます。
推薦人
「確かにこの方は職務経験はありませんが、○○なところが御社の求める人物像にフィットすると思います」
という強い推薦を入れてもらうことができれば、普通に職務経歴書を送るよりも選考突破率は上がるでしょう。
私が通常よりも難易度の高いキャリアチェンジ転職では、転職エージェントの活用をおすすめする一つの理由です。
私は「営業をやめたい」と思い、営業職から未経験の職種に職種転換をしました。
同職種転職とは転職のコツが異なりますので、私の経験から転職エージェントの選び方・活用方法のポイントをご紹介します。
要チェック
私は営業職からの職種転換でしたが、他の職種からのキャリアチェンジにも参考にしていただけると思います。
やりたい仕事をして年収をアップ
職種転換を伴うキャリアチェンジ転職は、比較的難易度が高いものです。
企業によってはいくら取り繕ったところで、「実務経験なし」という理由で門前払いになることもあるでしょう。
そのため、選考結果に一喜一憂しすぎることなく、粘り強く取り組むというメンタルも重要です。
キャリアチェンジ転職は難しいですが、キャリアチェンジの成功で得られるものは非常に大きいと、私は自分自身の経験から確信しています。
自分のやりたいことを仕事にして、年収アップを実現する。
それを叶えることができるのが、キャリアチェンジ転職だと思っています。